「外壁塗装を頼みたいけど、手抜き工事をされたらどうしよう」
外壁塗装を検討している方なら、一度はこんな不安を感じるのではないでしょうか。
せっかく高いお金を払って工事をするなら、きちんと施工してもらいたいですよね。
僕は17歳から外壁塗装の仕事をしていて、現在も現場で塗装をしています。
実際に仕事をしていると、手抜き工事をしている人を見たことがあります。
そして正直に言うと、契約前に「この業者は手抜きをする」と見抜くのはかなり難しいです。
仕上がった直後の外壁を見ただけでは、手抜きされていることが分からないケースもあります。
だからこの記事では、「悪徳業者を確実に見抜く方法」ではなく、
手抜き工事をされるリスクを少しでも減らすために、施主側で確認しておきたいポイント
を、現役職人の僕の経験をもとに紹介します。
外壁塗装の手抜き工事は実際にある
まず最初に伝えておきたいのが、手抜き工事は実際にあります。
僕自身、現場でそういう施工をしている人を見たことがあります。
特に多いと感じるのが、中塗りを抜くケースです。
外壁塗装は基本的に、
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
という3工程で行います。
※建物の状態や使用する材料によって、4工程・5工程になることもあります。
中塗りを抜く手抜きが分かりにくい理由があります。
それは、中塗りと上塗りが同じ塗料・同じ色になることが多いからです。
そのため、完成した外壁だけを見ても、
「本当に中塗りをしたのか?」
を判断するのは簡単ではありません。
ひどいケースでは、下塗り自体を抜いている現場を見たこともあります。
また、ローラーで塗る広い部分だけでなく、刷毛を使って塗る細かい部分を1回しか塗っていないケースもありました。
こういった手抜きは、仕上がった直後には分からないことがあります。
しかし、何年も経っていないのに塗膜がめくれるなど、早い段階で不具合が起こり、元請けのメンテナンスなどをきっかけに分かるケースもあります。
① 1日に何工程進めるのか確認する
僕が施主側だったら、契約前に
「1日に何工程進めますか?」
と聞きます。
僕は基本的に、1日1工程をおすすめします。
もちろん、これは「1日2工程なら手抜き」という意味ではありません。
塗料によってメーカーが指定する乾燥時間などは異なりますし、条件によっては1日に2工程進められるケースもあります。
ただ、僕が1日1工程をおすすめする理由があります。
それは、施主側が施工を確認しやすいからです。
例えば日中仕事などで家にいない場合、1日に2工程進めてしまうと、
「本当に1工程目を塗ったのか?」
を自分の目で確認することが難しくなります。
1日1工程なら、
「今日は下塗りが終わった」
「今日は中塗りが終わった」
というように、工程を確認しやすくなります。
② 各工程の施工写真を撮ってもらう
手抜き工事を防ぐために、施工写真を残してもらうこともおすすめです。
僕なら、
「各工程が終わったら、広めに完了写真を撮ってもらえますか?」
と事前に確認します。
特に、
- 下地処理
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
など、それぞれの工程が終わった状態を写真に残してもらいます。
写真は細かい部分だけではなく、現場全体が分かるような広めの写真もあると確認しやすいです。
「写真はあります」と言われるだけではなく、
どの程度撮ってもらえるのか
まで契約前に聞いておくといいでしょう。
③ 使用する材料を確認する
施工写真だけではなく、実際に使用する材料についても確認しておきましょう。
僕なら、
「使用する材料の写真を現場で撮ってもらえますか?」
と聞きます。
できれば使用前・使用後の状態も確認できるようにしてもらうと、実際にどんな材料を使ったのか確認しやすくなります。
外壁塗装では、塗料だけでなく下塗り材などもあります。
「何を使うのか分からない」という状態で工事を進めるより、使用する材料を事前に確認しておく方が安心です。
④ 下塗りを確認するときは「色」だけで判断しない
ここは少し専門的ですが、知っておいてほしいポイントです。
下塗りには、透明なものもあります。
そのため、
「下塗りの色が見えないから、塗っていない」
とは一概に判断できません。
逆に、色が付いている下塗り材なら、施工前に
「下塗りはこの色です」
と確認しておくと、施工後に確認しやすくなります。
透明な下塗りの場合、僕なら壁の真下の養生を見ることがあります。
塗料が飛散した跡などが確認できる場合があるからです。
また、普通に立った状態だけではなく、
しゃがんで覗かないと見えない場所や細かい部分まで塗れているか
も確認してみてください。
⑤ 乾燥時間を守っているか確認する
塗装では、塗って終わりではありません。
塗料を適切に乾燥させることも重要です。
メーカーが定める乾燥時間などは、使用する材料や条件によって異なります。
そのため、ここでも
「何時間乾燥させるのか」
を確認してみましょう。
乾燥時間を十分に取らずに次の工程へ進めると、状況によっては、
- 塗膜の剥がれ
- 膨れ
などの不具合につながる可能性があります。
ただし、乾燥時間は塗料や気温、湿度などによっても変わるため、「必ず○時間」と決めつけるのではなく、使用する材料のメーカー仕様に沿って施工しているかを確認することが大切です。
⑥ 「安い」という理由だけで業者を決めない
外壁塗装は決して安い工事ではありません。
そのため、
「少しでも安い業者に頼みたい」
と思うのは当然だと思います。
ただ、安ければ安いほど良いとは限りません。
僕は現場で、屋根と外壁を合わせても30万円程度の手間請けで施工している人を見たことがあります。
もちろん、建物の大きさや工事内容などによって必要な金額は変わるので、30万円という金額だけで良い・悪いを判断することはできません。
ただ、施工する側が「この金額では割に合わない」と感じるような条件で仕事をすると、実際に、
- 細かい刷毛の部分を1回しか塗らない
- 塗装前のケレンを省く
- シーリングの打ち替えを増し打ちで済ませる
- 材料を規定以上に希釈する
といった施工をしている人を僕は見たことがあります。
だからこそ、見積もり金額だけで業者を選ばないことが大切だと僕は考えています。
⑦ 実際に工事をする職人について確認する
僕が個人的に大事だと思っているのが、「実際に誰が塗るのか」です。
契約や営業に来る人と、実際に現場で塗装する職人が違う会社は珍しくありません。
だから契約前に、
「実際に工事をする職人さんはどんな人ですか?」
と聞いてみるのも一つです。
可能であれば、現地調査や契約時などに、実際に工事に入る職人を紹介してもらえると安心材料になります。
そして、
- 何度質問しても嫌な顔をしない
- 工程についてきちんと説明してくれる
- 使用する材料について説明できる
- 施工写真について説明してくれる
- 契約を急かさない
- 過去の施工実績を見せてもらえる
こういった部分も確認してみてください。
相見積もりは「一番安い業者」を探すためだけじゃない
以前の記事でも書きましたが、僕は相見積もりを安くするためだけにするものだとは思っていません。
業者によって、
- 使用する材料
- 工程
- 工事方法
- 補修方法
- 考え方
などが違うからです。
複数の業者から話を聞くことで、
「こんな方法もあるんだ」
「この材料を使う方法もあるんだ」
と、いろいろな提案を比較できます。
だから僕は、
「一番安い業者を探す」のではなく、「自分が納得できる業者を探す」ために相見積もりをする
ことをおすすめします。
👉 外壁塗装の相見積もりは何社取るべき?

手抜き工事を契約前に完全に見抜くのは難しい
ここまで色々と紹介しましたが、最後に一番伝えたいことがあります。
それは、
契約前に、その業者が手抜き工事をするかどうかを完全に見抜くのは難しい
ということです。
僕は現役で外壁塗装の仕事をしていますが、仕上がった外壁を見ただけでは分からない手抜き工事も実際にあります。
だからこそ、
「この会社なら絶対大丈夫」と見抜こうとするより、手抜き工事が起こりにくい環境を作ること
の方が現実的だと僕は思います。
工事前に工程を確認する。
施工写真を残してもらう。
使用する材料を確認する。
実際に施工する職人について聞く。
複数の業者から話を聞く。
こうした確認を一つずつしておくだけでも、何も確認しないより安心して工事を任せられると思います。
まとめ|安さだけではなく「どう施工するか」を確認しよう
外壁塗装の手抜き工事は、残念ながら実際にあります。
そして、完成してからでは分からないケースもあります。
だからこそ、僕がおすすめしたいのは、
- 1日に何工程進めるのか確認する
- 各工程の施工写真を残してもらう
- 使用する材料を確認する
- 下塗りを色だけで判断しない
- 乾燥時間を確認する
- 安さだけで業者を決めない
- 実際に工事をする職人について確認する
という7つです。
外壁塗装は大きなお金が動く工事だからこそ、価格だけで決めるのではなく、「どんな材料を使って、どんな工程で、誰が施工するのか」まで確認することをおすすめします。
僕自身、現役の塗装職人として、これからも実際の現場で感じていることを発信していきます。
僕からの一言
「これから外壁塗装をするなら、まず複数の業者に相談して比較するのがおすすめです」👇
僕自身、相見積もりは「一番安い業者を探すため」だけにするものではないと思っています。
工事内容や材料、工程などを比較して、自分が納得できる業者を選ぶために使ってほしいです。

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